上位蜃気楼・下位蜃気楼とは?

蜃気楼には大きく分けて2つの種類があります。

上位(じょうい)蜃気楼とは?

  • 大気の状態が特別な場合にのみ発生し、珍しい現象。
  • 富山湾の蜃気楼、オホーツク海の「幻氷(げんぴょう)」、小樽の「高島おばけ」など。
  • 見え方の特徴(※)
    • バーコード状の縞模様がある
    • 上端が滑らかにそろっている
    • 乳白色などで、ぼんやりしていることが多い
    • じっと観察していると、ゆっくりと見え方が変化する
上位蜃気楼説明図。青線:まっすぐ届く光、赤線:曲げられて届く光、緑線:見かけの光
知布泊漁港の建物が上位蜃気楼で伸び上がる様子と通常の比較。秋の上位蜃気楼発生は非常に珍しい。(上)2015年10月19日13時12分(下)2015年10月24日13時35分 斜里町前浜町より

下位(かい)蜃気楼とは?

  • 色々な場所で一年中発生し、頻繁に観察できる現象。
  • 道路での「逃げ水」、海や陸地での「浮島現象」、砂漠の蜃気楼など。
  • 見え方の特徴(※)
    • 「く」の字状の縞模様がある
    • 上端がそろっていない
    • 色や輪郭がハッキリしている
    • じっと観察していても、あまり見え方が変化しない
下位蜃気楼説明図。青線:まっすぐ届く光、赤線:曲げられて届く光、緑線:見かけの光
逃げ水とカモメ。 2015年8月11日8時15分 斜里町前浜町より

※これらの見え方には例外もあるため、見慣れるまでは上位と下位の判別が難しい例もある。

参考文献