旧国鉄根北線越川橋梁
旧根北線は、知床半島の基部を横断し北見地方と根室地方を結ぶ路線として1938(昭和13)年に着工された。1940(昭和15)年には第一幾品川橋梁(通称越川橋梁)が斜里町越川地区に完成。しかし鉄道建設工事はこの年に中断され、橋梁は使われないまま戦後を迎え今日に至った。
名称 | 旧国鉄根北線越川橋梁 きゅうこくてつこんぽくせんこしかわきょうりょう |
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場所 | 北海道斜里郡斜里町字越川245番8他 |
構造 | 無筋コンクリート造り10連アーチ式 |
大きさ | 高さ21.7 m、延長147 m |
所有者 | 斜里町 |
登録 | 1998(平成10)年7月23日 登録番号 第01-0006号 |
告示 | 1998(平成10)年8月4日 文部省告示 第121号 |
国道工事に伴う橋脚の撤去
越川橋梁は長さ147 m、高さ21.7 mの10連アーチ型のコンクリート橋で、コンクリート鉄道橋としては北海道最大である。1973(昭和48)年に国道の改良工事によって橋脚の2本が撤去されたが、河畔林など周囲の自然環境にとけ込み、美しい姿を今に留めている。また、戦時下の鉄筋を使用しない構造にも特徴があり、当時の土木技術を現代に伝える建造物である。
また、建設工事はタコ労働と呼ばれる過酷な労働によったものであることが殉難者の記録とともに伝えられており、郷土の歴史の証人でもある。
主な交通機関
JR知床斜里駅より車15分